Try Cosmos DB for freeを試してみた

ここ数日私のTLを賑わしている「Try Cosmos DB for free」を早速試してみました。
この手の無料特典モノは制約がきつく使いにくいことが多いのですが、Try Cosmos DBに関してはそこそこ使える印象だったのでそのあたりをレポートしたいと思います。

Try Cosmos DB for freeとは

「Try Cosmos DB for free」はCosmos DBをAzure上で無料にて試せるプランです。これまでCosmos DBには無料プランがなく、ローカルのエミュレータで試すしかない状況でしたので、これは歓迎すべき対応だと思います。

使い方は、以下参考ページに日本語化された利用手順が書かれているので、そちらをみて下さい。

trycosmosdb

アカウントやサブスクリプションの制約

マイクロソフトアカウントでのサインインが必要ですが、既存所有のアカウントでも問題なく、既に他のサブスクリプションに紐付いているアカウントでも大丈夫でした。

サブスクリプションやディレクトリはTry Cosmos DB専用のものが作成されます。ポータルの見た目は通常とほぼ変わりませんが、当然Cosmos DB以外のサービスはプロビジョニングできませんでした。

24時間で利用期限が切れますが延長ボタンがあります。しかも、延長を忘れても再度同じマイクロソフトアカウントで無料プランを作成することができました。回数制限はないのかもしれません。

ただし、再作成した場合は、全てがリセットされた新しい環境になりますので、検証で使ったデータを再度使いたいなどの場合は、DocumentDBのコレクションをJSONにエクスポートするなどを参考にデータをエクスポートしておくと良いでしょう。

コレクションやスケール

Cosmos DBを使う上で最も重要な概念である「コレクション」については、以下のような制約がありました。

  • 1コレクションのみ(複数コレクションは作成できない)
  • スループット: 400RU〜5,000RUまで(スケール操作は可能)
  • ストレージ: 10GB固定
  • パーティション: シングルのみ

スケール

マルチパーティションの検証ができませんが、スループットは最大5,000RUまでを無料で試せます。5,000RU(月3万くらい)を有料プランで検証するのはそこそこ勇気がいるのでこれは嬉しいです。

レプリケーション

無償環境で有効なリージョンは以下の3箇所に限定されています。残念ながら日本リージョンは対象外。

  • Central US
  • North Europe
  • Southeast Asia

しかし、3箇所にGeoレプリケーションしても無料のままです。せっかくなので、コレクションを作ったら3箇所全部にGeoレプリケーションを設定してしまいましょう。もちろん、書き込みリージョンのフェールオーバーも試せます。私はすぐに東南アジアを書き込みリージョンに変更しました。

レプリケーション

24時間という制限はありますが、大きめのスループットやレプリケーションなどが実際に試せる環境を無料で使えるのは大変助かります。このプランが永続的に続いてくれることを願いたいです。